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特集 内因性調節因⼦と治療薬による体液量コントロール
トピックス
塩味と減塩:TMC4を介した塩味受容機構
Saltiness and salt reduction:the role of TMC4 in salt sensing
成川 真隆
1
,
笠原 洋一
2
,
朝倉 富子
2
NARUKAWA Masataka
1
,
KASAHARA Yoichi
2
,
ASAKURA Tomiko
2
1京都女子大学家政学部
2東京大学大学院農学生命科学研究科
キーワード:
塩味
,
減塩
,
クロライドチャネル
,
TMC4
Keyword:
塩味
,
減塩
,
クロライドチャネル
,
TMC4
pp.657-661
発行日 2025年11月25日
Published Date 2025/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000002227
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はじめに
塩味は基本味の1つで,代表的な塩味物質は塩化ナトリウム(NaCl)である。塩味は,食物中のミネラルの存在を知らせるシグナルであると考えられている。ミネラルは骨や歯の形成,浸透圧の維持,神経伝達などに不可欠である。このため,われわれは適度な塩味を快く感じる。一方,過剰な塩分摂取は高血圧や循環器疾患の原因となる。日本人の食塩摂取量は世界的にみても多く,世界保健機関が推奨する1日5g未満の目標値を大きく上回っている。したがって,塩味を損なわずに減塩を進める方法の確立が急務となっている。

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