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特集 腎疾患治療薬 フロントライン
各論
第2章 慢性腎臓病・透析合併症
7.CKD-MBD治療薬:ビタミンD製剤;天然型ビタミンD
Native vitamin D
濱野 高行
1
Hamano Takayuki
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科腎臓内科
キーワード:
25位水酸化ビタミンD
,
エルゴカルシフェロール
,
コレカルシフェロール
Keyword:
25位水酸化ビタミンD
,
エルゴカルシフェロール
,
コレカルシフェロール
pp.161-166
発行日 2025年11月15日
Published Date 2025/11/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000002125
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1 はじめに―天然型ビタミンD大量投与に学ぶべきこと
25位水酸化ビタミンD〔25(OH)D〕は非常に半減期が長いことが知られている。そのため,血清25(OH)D濃度はビタミンDの栄養状態を反映する。もともとエルゴカルシフェロールやコレカルシフェロールなどの天然型ビタミンDは毎日少量(700~1,000単位/日)補充するのが通常であったが,半減期が長いゆえに簡便性の観点から,米国では10万から50万単位の大量投与を一度にすることもあった。実際,腎機能正常者で行われた無作為介入研究も間欠型大量投与の試験がみられる(表)1~6)。表にみられるように,少量投与であれば,転倒や骨折を予防できたという論文もあるが,その投与量が増えるにつれて,むしろ骨折が増えることがわかっている。

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