Japanese
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特集 高血圧診療 Update
各論
さまざまな病態における血圧管理
原発性アルドステロン症
Primary aldosteronism
向山 政志
1
MUKOYAMA Masashi
1
1社会保険大牟田天領病院
キーワード:
アルドステロン
,
二次性高血圧
,
アルドステロン産生腺腫(APA)
,
特発性アルドステロン症(IHA)
,
副腎静脈サンプリング(AVS)
Keyword:
アルドステロン
,
二次性高血圧
,
アルドステロン産生腺腫(APA)
,
特発性アルドステロン症(IHA)
,
副腎静脈サンプリング(AVS)
pp.505-509
発行日 2025年4月25日
Published Date 2025/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001843
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はじめに
高血圧は,わが国の患者数が約4,300万人と推定され,いうまでもなく最大の国民病である1)。また心不全,虚血性心疾患,脳卒中など脳心血管病の最大の要因であり,年間約10万人が高血圧を原因として死亡しているとされる1)。これまで種々の啓発活動により,食塩摂取量減少とともに高血圧治療率は改善してきたが,いまだに高血圧者の3/4(約3,100万人)が,140/90 mmHg未満未達の管理不良とされている。この高血圧の多く(80~85%以上)は成因を単一に特定できない本態性高血圧であるが,血圧調節の基本から考えた場合,一部の血管因子(血管抵抗増大)による場合を除いて,その多くは腎臓におけるNa排泄のin-out balance異常,すなわちNaの相対的排泄不全(ないし再吸収亢進)と考えられる。

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