Japanese
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特集 高血圧診療 Update
各論
さまざまな病態における血圧管理
外科手術
Perioperative blood pressure management in hypertension
松村 潔
1
MATSUMURA Kiyoshi
1
1北九州若杉病院内科
キーワード:
周術期
,
β遮断薬
,
麻酔
,
降圧治療
,
歯科手術
Keyword:
周術期
,
β遮断薬
,
麻酔
,
降圧治療
,
歯科手術
pp.500-504
発行日 2025年4月25日
Published Date 2025/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001842
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はじめに
高血圧は罹患率も高く,非心臓手術を受ける患者の25%は,周術期に高血圧を有しているとの報告もある1)。また,わが国には約4,300万人の高血圧者がいると推算されており,これらの患者が外科手術を受ける機会はきわめて多い。周術期の高血圧は,脳心血管病のイベントや出血のリスクを増加させ,全身麻酔あるいは外科手術時の合併症とも関連する。このため,可能な限り血圧をコントロールした状態で手術を行うことが求められる。周術期のリスクは高血圧の重症度と関係していると考えられており,高血圧者では周術期のリスクを評価したうえで,適切に降圧治療を行う必要がある。本稿では,非心臓手術を安全に行ううえで必要な,周術期の高血圧の管理・治療について概説する。

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