特集 内科疾患の診断基準・病型分類・重症度
第10章 代謝・内分泌
原発性アルドステロン症
下澤 達雄
1
1国際医療福祉大学医学部臨床検査医学
pp.999-1001
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_999
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原発性アルドステロン症はJerome W. Conn博士により1955年に筋力低下,テタニー,高ナトリウム血症,アルカローシス,低カリウム血症を伴う高血圧患者として報告され,本邦では1956年に東北大学鳥飼教授らのグループから第一例が報告された.その後,原発性アルドステロン症は比較的まれな疾患でかつ予後もよいとされていたが,1980年代になり,その頻度が本態性高血圧患者の5~10%にも上ること,また心肥大,腎機能低下などの高血圧性の臓器障害も決して軽症ではなく予後もわるいことが明らかになり,高血圧患者を診た際には必ず原発性アルドステロン症をスクリーニングすることが推奨されるようになった.
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