特集 医薬品・医療材料をどうコントロールするか
医薬品・医療材料の現況
医薬品・医療材料の費用対効果評価の現状と政策
福田 敬
1
1国立保健医療科学院保健医療経済評価研究センター
キーワード:
費用対効果
,
中央社会保険医療協議会
,
医薬品
,
医療機器
Keyword:
費用対効果
,
中央社会保険医療協議会
,
医薬品
,
医療機器
pp.292-294
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211397
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■費用対効果評価の必要性
日本の国民医療費は2017年度には約43兆円となっており,増加傾向にある.医療費増加の要因の一つとして挙げられるのは人口の高齢化であるが,これと並んで大きな要因と考えられているのが医療関連技術の進歩である.
近年,さまざまな新しい医薬品,医療機器などが開発され,臨床の現場で用いられるようになってきている.新しい技術によって従来治療できなかった患者の治療が可能になるなどの大きなメリットがあり,これは誰もが望むことである.しかし,一方でこれらの医薬品などの中には高額なものもあり,医療費財源への影響が大きい場合も想定される.日本の公的医療保険制度は,国民からの税金と健康保険料を主な財源としており,このような公的な財源をいかに効率的に利用していくかは重要な課題である.
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