Japanese
English
今月の特集1 電解質異常をきたす内分泌疾患
カルシウム異常と内分泌疾患
Endocrine disorders of calcium metabolism: hypercalcemia and hypocalcemia
野津 雅和
1
,
山内 美香
2
1島根大学医学部内科学講座内科学第一
2医療法人社団栄宏会小野病院骨代謝疾患研究所内分泌代謝内科
キーワード:
カルシウム
,
Ca
,
副甲状腺ホルモン
,
PTH
,
原発性副甲状腺機能亢進症
,
pHPT
,
副甲状腺機能低下症
,
COVID-19
Keyword:
カルシウム
,
Ca
,
副甲状腺ホルモン
,
PTH
,
原発性副甲状腺機能亢進症
,
pHPT
,
副甲状腺機能低下症
,
COVID-19
pp.814-820
発行日 2021年8月15日
Published Date 2021/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202787
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Point
●カルシウム(Ca)は生命活動の維持に必須の電解質である.血中Ca濃度は常に一定の範囲に収まるように副甲状腺,骨,腎臓,腸管において細やかに調節されている.
●高Ca血症は多尿,倦怠感,腎機能低下など,低Ca血症はテタニー,不整脈,痙攣などの原因となる.いずれも血中Ca濃度が急激に変化した場合に症候性となりやすく,重症例では意識障害をきたす.
●高Ca血症の原因となる代表的な内分泌疾患は原発性副甲状腺機能亢進症(pHPT)である.内分泌疾患以外には,悪性腫瘍に関連したもの,薬剤性,ビタミンD作用過剰,肉芽腫によるものなどがある.
●低Ca血症の原因となる代表的な内分泌疾患は副甲状腺機能低下症であり,副甲状腺ホルモン分泌低下型,不応型に分けられる.内分泌疾患以外では,低マグネシウム(Mg)血症の鑑別が必須である.
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