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特集 CKD・透析・移植患者の末梢動脈疾患治療の進歩
各論
治療 下肢切断後のリハビリテーション(ADL,QOL向上の工夫,介護保険を含めて)
Rehabilitation after lower limb amputation
今岡 信介
1
,
河辺 信秀
2
IMAOKA Shinsuke
1
,
KAWABE Nobuhide
2
1社会医療法人敬和会大分岡病院
2東都大学幕張ヒューマンケア学部理学療法学科
キーワード:
早期リハビリテーション
,
断端部管理
,
義足練習
Keyword:
早期リハビリテーション
,
断端部管理
,
義足練習
pp.113-117
発行日 2023年7月25日
Published Date 2023/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000824
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はじめに
わが国における下肢切断の主な原因は,労働災害や交通事故などの外傷が中心であったが,近年の調査では,末梢血管障害に起因する下腿切断患者数が増加している1)。末梢血管障害に起因する切断例の多くは,生命予後が不良であり2,3),下肢切断術後の死亡率は,5年で70%と非常に高い4)。また,下腿切断後の義足リハビリテーション(リハ)の成功率は,非常に低い5)。この背景には,末梢血管障害による切断患者は,外傷切断や腫瘍性切断よりも切断前の運動能力が低く,切断側の筋萎縮,関節拘縮および非切断肢の虚血症状を合併している点がある6)。これらのことから,末梢動脈疾患に起因する下肢切断後リハは,身体機能および日常生活活動(activities of daily living:ADL)を再獲得するうえで重要となる。しかし,その一方で,末梢動脈疾患に起因する下肢切断後のリハに関する報告は非常に少ない。
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