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増刊号 腎代替療法のすべて
【第9章 透析患者の合併症】
22 悪性腫瘍
Cancer in patients on dialysis
大矢 昌樹
1
Ohya Masaki
1
1和歌山県立医科大学腎臓内科学講座
キーワード:
悪性腫瘍
,
透析患者
,
標準化罹患比(standardized incidence ratio:SIR)
Keyword:
悪性腫瘍
,
透析患者
,
標準化罹患比(standardized incidence ratio:SIR)
pp.553-555
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000499
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はじめに
わが国における透析患者は,日本透析医学会統計調査によると2020年12月末1)で347,671人と昨年までに引き続き増加傾向である。透析患者における死因は心不全(22.4%)が最も多く,感染症(21.5%)が次に続き,悪性腫瘍が占める割合は9.0%となっており,厚生労働省によるわが国の死因2)の1位が悪性腫瘍であることに大きく異なる(表)1,2)。また,一般人口における悪性腫瘍の発症が増加傾向であるが,透析患者では1987年の5.8%を底に少しずつ増加していたが,2004年以降は9.0%前後の横ばいで経過している。悪性腫瘍での死亡割合は,男性10.1%,女性6.8%と男性の割合が高い結果であった。
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