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増刊号 腎代替療法のすべて
【第3章 腎代替療法の現状と問題点,求められるケア】
1 わが国の腎代替療法の現状と問題点 ②血液透析濾過
Current status of hemodiafiltration(HDF) in Japan
甲田 豊
1
Koda Yutaka
1
1甲田内科クリニック
キーワード:
オンライン血液透析濾過
,
後希釈法
,
前希釈法
,
間欠補充型
,
α1-microglobulin
Keyword:
オンライン血液透析濾過
,
後希釈法
,
前希釈法
,
間欠補充型
,
α1-microglobulin
pp.70-74
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000403
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はじめに
現在,わが国では尿素標準化透析量Kt/Vの下限値を1.2(目標値1.4)として,1回4~5時間・週3回の治療を行う標準透析システムが確立している。これは費用対効果,許容可能な質調整生存年(quality-adjusted life year:QALY値),スタッフの労務負担,廃棄物処理などの環境保全,受療者の病態管理や忍耐可能な治療時間など,さまざまな方面の利害関係において均衡している。つまり現段階では標準透析は実績を伴った持続可能性のある治療形態と考えられる。長時間・頻回透析は特定の患者においてニーズがあり理想的となるが,すべての環境で可能というわけではない。このような制約のある標準透析スケジュールにおいて,尿毒素をいかに効率的に除去し病態を改善するかを追求して,現在のオンライン血液透析濾過(on-line hemodiafiltration:OL-HDF)に到達したといえる。
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