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増刊号 腎代替療法のすべて
【第3章 腎代替療法の現状と問題点,求められるケア】
1 わが国の腎代替療法の現状と問題点 ③腹膜透析
Current status of peritoneal dialysis in Japan
中山 昌明
1
Nakayama Masaaki
1
1聖路加国際病院腎センター・腎臓内科
キーワード:
腹膜透析
,
患者特性
,
透析液処方
,
治療成績
,
イノベーション
Keyword:
腹膜透析
,
患者特性
,
透析液処方
,
治療成績
,
イノベーション
pp.75-80
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000404
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はじめに
わが国に1980年初頭に導入された腹膜透析(peritoneal dialysis:PD)は,社会復帰を支援する在宅型の腎代替療法として急速に普及していったが,1990年代半ばころよりPD関連合併症の被囊性腹膜硬化症(encapsulating peritoneal sclerosis:EPS)が多発し,その後の普及は大きく停滞した。しかし,今世紀になり,透析液の改善などの包括的対策によりEPS問題には一定の臨床的解決がもたらされた。一方でこの時期,高齢末期腎不全患者に対するPDのもつ在宅医療の利点が注目されるようになった。かかる状況のなかで,最近の患者中心医療の潮流を背景にPDに再び関心が向けられるようになっている。本稿ではわが国のPD治療の最近の状況と諸課題,それに対するイノベーションについて述べる。
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