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増刊号 腎代替療法のすべて
【第3章 腎代替療法の現状と問題点,求められるケア】
1 わが国の腎代替療法の現状と問題点 ①血液透析
Current status and perspective of hemodialysis in Japan
阿部 雅紀
1
Abe Masanori
1
1日本大学医学部内科学系腎臓高血圧内分泌内科学分野
キーワード:
血液透析
,
高齢化
,
糖尿病性腎症
,
腎硬化症
Keyword:
血液透析
,
高齢化
,
糖尿病性腎症
,
腎硬化症
pp.64-69
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000402
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はじめに
腎代替療法には腎移植と透析療法(血液透析(hemodialysis:HD)と腹膜透析(peritoneal dialysis:PD))がある。年間約40,000例の患者が腎代替療法導入となっているが,わが国の腎移植は年間約1,700例であり,多くの末期腎不全患者は透析療法を継続する必要がある。わが国では,糖尿病や高血圧などの生活習慣病患者の増加,高齢化により,慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)患者数は増加していると推定される。最近では年間約4万人の患者が新規に慢性維持透析療法を導入されており,血液透析が主体となっている。また,わが国では透析療法の進歩により生命予後も向上しており,長期透析歴の患者も増加している。そのため,現在では透析患者の高齢化が進行しており,フレイル対策など新たな課題も指摘されている。
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