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特集 Onco-nephrology:悪性腫瘍治療と腎機能障害
【総論】
移植患者におけるがん発生の疫学と特徴
Cancer incidence and feature among kidney transplant recipients
高木 敏男
1
TAKAGI Toshio
1
1東京女子医科大学 泌尿器科
キーワード:
腎移植レシピエント
,
がん
,
疫学
,
スクリーニング
Keyword:
腎移植レシピエント
,
がん
,
疫学
,
スクリーニング
pp.538-542
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000105
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はじめに
一般的に移植患者のがん罹患率は一般人口のそれと比較して高率であるといわれており,原因としては,免疫抑制薬によるDNA損傷やDNA修復の阻害,感染を起因とする発がん,免疫抑制によるがん免疫逃避機能などが考えられている1)。腎移植レシピエントの死因として,移植がはじまった当初は感染症や心疾患が多かったが,2010~2018年の国内統計では悪性腫瘍が1位(15.9%)となっている2)。これは,レシピエントの高齢化,移植腎長期生着による長期生存などが影響していると考える。今後,さらなる長期生存,高齢化が予測され,腎移植患者における悪性腫瘍アセスメントが重要となる。
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