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特集 Onco-nephrology:悪性腫瘍治療と腎機能障害
【総論】
Onco-nephrologyの概念と考え方
Onco-Nephrology
松原 雄
1
,
柳田 素子
1
MATSUBARA Takeshi
1
,
YANAGITA Motoko
1
1 京都大学大学院医学研究科 腎臓内科学
キーワード:
CART(腹水濾過濃縮再静注法)
,
腫瘍崩壊症候群
,
緩和医療
Keyword:
CART(腹水濾過濃縮再静注法)
,
腫瘍崩壊症候群
,
緩和医療
pp.523-527
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000102
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Ⅰ Onco-nephrologyとは
近年,がんは死亡原因の上位を占めるようになった。そのため,われわれ医療従事者にとって,専門分野にかかわらず,がん診療に関する知識は必須のものとなっている。これは,腎臓内科医とて例外ではない。実際,さまざまな臨床的検討から,がん治療中の患者はそれ以外の患者と比較して,経過中,有意に急性腎障害(AKI)をきたす割合が多いことが明らかになっている。また,分子標的薬をはじめとするがん治療薬の進歩とともに新たなタイプの薬剤性腎障害が出現していることも事実である。一方で,生活習慣病の台頭や患者の高齢化に伴い,今や8人に1人という国民病になった慢性腎臓病をもつ患者に対してがん治療を行う機会も増加している。
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