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特集 消化器内視鏡寸言集2025
Ⅵ.胆膵
EUS-FNAのすべらない話をしようか
A surefire topic for EUS-FNA
良沢 昭銘
1
Shomei Ryozawa
1
1埼玉医科大学国際医療センター消化器内科
pp.621-621
発行日 2025年4月25日
Published Date 2025/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000002047
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解説
EUS-FNAで穿刺を行う際には,穿刺針のシースが鉗子口から確実に出ていることを確認する必要がある。シースが鉗子口から出ていない状態で穿刺針を出すとスコープの鉗子チャンネル破損の原因となるからである。鉗子チャンネル内で穿刺針の挿入に抵抗を感じる場合には,無理なく挿入できるところまで,内視鏡のアングルを戻してから挿入する。初学者で多いのが,シースの出し過ぎである。鉗子口からシースが出過ぎていると,穿刺針が消化管壁をすべってうまく穿刺ができない(図)。シースは鉗子口から最小限に出ているのがよい。では,どのようにしてシースを最小限に出すのか? シースの出具合を視認する方法として,内視鏡画面で確認する方法と超音波画面で確認する方法がある。内視鏡画面はメーカーによって視野が違うので,あてにならない。シースを鉗子口から少し長めに出しておいて,鉗子起上装置を上げ下げすると,超音波画面でその動きが確認できる。上げ下げしながら,シースを引いてきてその動きが確認できるギリギリのところがシースが鉗子口から最小限に出ているポイントである。もしも,シースを引き過ぎて鉗子チャンネル内に入ってしまったら,鉗子起上装置の上げ下げの抵抗が急になくなるし,シースの動きが確認できなくなるので,もう一度シースを出してからギリギリのポイントを探せばよい。
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