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第5土曜特集 内視鏡医学のすべて――各領域における診断・治療の進歩
消化器内科
内視鏡的全層切除術・縫合法および粘膜下層内視鏡の最新の進歩
-―― “内視鏡的外科手術(A-FES)” への道程
Latest advances in endoscopic full thickness resection/suture and submucosal endoscopy
井上 晴洋
1
Haruhiro INOUE
1
1昭和大学江東豊洲病院消化器センターセンター長
キーワード:
内視鏡的全層切除術(EFTR)
,
内視鏡的縫合法
,
粘膜下層内視鏡
Keyword:
内視鏡的全層切除術(EFTR)
,
内視鏡的縫合法
,
粘膜下層内視鏡
pp.1112-1116
発行日 2023年9月30日
Published Date 2023/9/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu286141112
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内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)の確立により,粘膜および粘膜下層病変までの切除は,標準治療となった.内視鏡治療に残された課題のひとつは,内視鏡的全層切除術(EFTR)を含む深層切除法(EDLD)であり,その組織欠損の閉鎖法の確立である.1つの方向性は,“外科手術の縫合にあたるものを内腔側から行う手法” であり,もう1つの方向性は “クリップと支持糸を駆使して内腔側から閉鎖する手法” である.それぞれ着実に創意工夫が進んでおり,ここに筆者の視点から概説したい.一方,POEM(per-oral endoscopic myotomy)にはじまる粘膜下層内視鏡は,3rd spaceでの治療という,これまでの外科手術・内視鏡治療のいずれにも該当しない新たな内視鏡治療領域を生んだ.食道アカラシア,咽頭食道憩室,傍横隔膜食道憩室,食道噴門粘膜下腫瘍,胃不全麻痺などに適応され,従来,外科手術で行われていたものが,さらに低侵襲の内視鏡手術として施行できるようになった.本稿ではこれらについても概説する.
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