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特集 膵癌の早期発見・早期診断を目指して
[各論]
膵癌の早期発見の取り組み:地方における拾い上げの現況と課題
Current status and challenges of the early detection of pancreatic cancer in regional areas
深澤 光晴
1
,
依田 芳起
2
,
吉村 大
3
,
進藤 浩子
3
,
佐藤 公
1
Mitsuharu Fukasawa
1
,
Yoshioki Yoda
2
,
Dai Yoshimura
3
,
Hiroko Shindo
3
,
Tadashi Sato
1
1地域医療機能推進機構(JCHO)山梨病院消化器内科
2山梨県厚生連健康管理センター
3山梨大学医学部附属病院消化器内科
キーワード:
膵癌早期診断
,
地域医療連携
,
腹部超音波検査
Keyword:
膵癌早期診断
,
地域医療連携
,
腹部超音波検査
pp.768-774
発行日 2024年5月25日
Published Date 2024/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001449
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はじめに
近年の画像診断および内視鏡技術を用いた病理診断の進歩により膵癌に対する検査精度は向上し,1cm以下の小膵癌が発見されるようになってきた1)。しかし,小膵癌の発見頻度は非常に低く,大多数は進行した状態で発見されているのが現状である。膵癌は症状出現時にはすでに進行した状態であることが多く,早期に診断するためには症状出現前に拾い上げる必要がある。無症状患者の拾い上げは中核病院単独では難しく,地域の医療機関の協力による病診連携を活かした体制をつくることが重要である。近年では広島県の尾道市をはじめとした国内の各地域で膵癌早期診断を目指した取り組みが行われてきており,Stage 0,Ⅰ膵癌の診断数の増加,外科切除率の改善などが報告されてきている2)。
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