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特集 大腸内視鏡のトラブルシューティング
[診断におけるトラブルシューティング]
早期癌の深達度診断で迷うときどうする?
What should we do when the prediction of depth is difficult in an early-stage colorectal cancer?
鈴木 啓太
1,2
,
安江 千尋
1
,
高松 学
3
,
斎藤 彰一
1
Keita Suzuki
1,2
,
Chihiro Yasue
1
,
Manabu Takamatsu
3
,
Shoichi Saito
1
1がん研有明病院下部消化管内科
2東邦大学医療センター大森病院消化器内科
3がん研有明病院病理部
キーワード:
早期大腸癌
,
深達度診断
,
超音波内視鏡
Keyword:
早期大腸癌
,
深達度診断
,
超音波内視鏡
pp.364-368
発行日 2024年3月25日
Published Date 2024/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001274
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はじめに
大腸癌は固形癌のなかでは比較的生命予後がよいことが知られている。早期癌の段階で発見できれば多くの病変は根治が可能で,正確な深達度診断を行うことが適切な治療法の選択につながる。近年,内視鏡機器の進歩は著しく,拡大内視鏡や超音波内視鏡など精密診断に特化した機器の普及が進んでいるが,各モダリティを使用しても深達度診断,特にT1a癌(SM浸潤距離1,000μm未満)とT1b癌(SM浸潤距離1,000μm以上)の鑑別には限界がある。本稿では早期大腸癌の術前深達度診断に対する各モダリティの有用性とその限界,大腸T1癌に対する診断的内視鏡治療の是非に関して解説する。
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