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特集 大腸腫瘍に対する外来内視鏡治療を極める
[外来での非通電切除]
【Note】抗血栓療法を継続中でも安全な治療が可能か
Is cold polypectomy safe enough in patients on antithrombotic therapy?
岩館 峰雄
1
,
杉村 直毅
1
,
平田 大善
1
,
佐野 寧
1
Mineo Iwatate
1
,
Naoki Sugimura
1
,
Daizen Hirata
1
,
Yasushi Sano
1
1佐野病院消化器センター・低侵襲内視鏡診断治療研究所
キーワード:
cold snare polypectomy
,
抗血栓薬
,
術後出血
Keyword:
cold snare polypectomy
,
抗血栓薬
,
術後出血
pp.1440-1442
発行日 2023年10月25日
Published Date 2023/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000927
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はじめに
大腸cold polypectomyガイドライン(2021年)では,通電を伴うポリペクトミーhot snare polypectomy(HSP)の術中穿孔率は0.02~0.05%,後出血率は1.1~1.3%とリスクのある手技であるが,cold snare polypectomy(CSP)は,穿孔・後出血が極めて少ない安全な手技で,抗血栓内服患者における後出血リスクの低下にも有用である可能性を指摘している。CSPは物理的絞扼のみで切除可能な10mm以下の非有茎性良性病変がおもな治療対象となるが,通電によるthermal energyが発生しないためその組織障害性の低さから,特に出血リスクの高い抗血栓薬服用患者に対する治療として理想的である。本稿では抗血栓薬服用患者に対するCSPの後出血率についてレビューし安全で効果的な治療についても触れたい。
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