Japanese
English
特集 胃良性疾患の近未来
[ポリープ]
どうする “胃ポリープ”
How should we deal with gastric polyps?
河合 隆
1
,
秋本 佳香
1
,
濱田 麻利子
1
,
岩田 英里
1
,
新倉 量太
1
,
永田 尚義
1
,
杉本 光繁
1
,
山口 隼
2
,
斑目 明
2
,
小山 洋平
2
,
糸井 隆夫
2
,
松林 純
3
,
長尾 俊孝
3
Takashi Kawai
1
,
Yoshika Akimoto
1
,
Mariko Hamada
1
,
Eri Iwata
1
,
Ryota Niikura
1
,
Naoyoshi Nagata
1
,
Mitsushige Sugimoto
1
,
Hayato Yamaguchi
2
,
Akira Madarame
2
,
Youhei Koyama
2
,
Takao Itoi
2
,
Jun Matsubayashi
3
,
Toshitaka Nagao
3
1東京医科大学消化器内視鏡学
2東京医科大学消化器内科学
3東京医科大学人体病理学
キーワード:
胃ポリープ
,
proton pump inhibitor(PPI)
,
ラズベリー様腺窩上皮型胃腫瘍
Keyword:
胃ポリープ
,
proton pump inhibitor(PPI)
,
ラズベリー様腺窩上皮型胃腫瘍
pp.1003-1009
発行日 2023年8月25日
Published Date 2023/8/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000830
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はじめに
胃ポリープは,一般に過形成性ポリープと胃底腺ポリープに分類され,前者はHelicobacter pylori(H. pylori)感染陽性症例,後者はH. pylori感染陰性症例に発生するとされている。近年,H. pylori感染率は大きく低下し,過形成性ポリープは減少し,胃ポリープは問題視されていなかった。一方,2000年以降に胃食道逆流症(gastro esophageal reflux disease:GERD)患者が増加し,proton pump inhibitor(PPI)による治癒・維持療法が行われ,さらに低用量アスピリンを含む非ステロイド性抗炎症薬(non-steroidal anti-inflammatory drugs:NSAIDs)潰瘍予防に対してPPIの使用が保険適用となるにつれてPPIの使用量・使用期間が近年大幅に増加し,それに伴いPPI関連胃ポリープが登場してきた。一方で,近年,過形成性ポリープにそっくりのラズベリー様腺窩上皮型胃腫瘍が報告されるなど,胃ポリープにどのような対応をすべきか,日常診療において問題となっている。今回,症例を提示しながら対応策を考えたい。
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