家族性大腸ポリポーシス（FAP）に伴う病変：非乳頭部腺腫・癌

Non-papillary duodenal adenoma/cancer associated with familial adenomatous polyposis （FAP）

疾患の概要

　家族性大腸腺腫症familial adenomatous polyposis：FAP）は，APC遺伝子の変異により引き起こされる常染色体優性遺伝性疾患で，多発性大腸腺腫がおもな特徴である。腺腫は大腸だけでなく，胃や十二指腸を含む他の消化管にも多発性に発生（図a）し，他臓器にもデスモイド腫瘍，皮下の軟部腫瘍・骨種など，さまざまな病変が発症する。