Japanese
English
特集 胃疾患アトラス 改訂版
各論
Ⅳ. びまん性病変
1. びまん性炎症性病変
メネトリエ病
Ménétrier’s disease
福士 耕
1
,
郷田 憲一
1
,
入澤 篤志
1
Koh FUKUSHI
1
,
Kenichi GODA
1
,
Atsushi IRISAWA
1
1獨協医科大学医学部内科学(消化器)講座
キーワード:
メネトリエ病
,
巨大皺襞
,
早期胃癌
Keyword:
メネトリエ病
,
巨大皺襞
,
早期胃癌
pp.284-285
発行日 2022年10月20日
Published Date 2022/10/20
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000454
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疾患の概要
メネトリエ病は1888年に発見された比較的稀な疾患で,蛋白漏出を伴う胃の巨大皺襞を特徴とする胃症である。病因は不明であるが,遺伝性ではなく後天性であると考えられ,その誘因として,小児においてはサイトメガロウイルス感染,成人ではHelicobacter pylori(H.pylori)感染が示唆されている。しかし,成人発症でH.pylori未感染の症例報告もみられ,いまだ不明な点が多い。疾患頻度は不明であるものの,本邦では特に稀とされ,これまでの報告例は20例に満たず,中年男性に多いとされる。症状としては,上腹部痛,倦怠感,食欲不振などがあり,低アルブミン血症が進行すると下腿浮腫,胸水・腹水なども生じうる。
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