増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方
Ⅴ 消化器疾患治療薬
蛋白漏出性胃腸症
131.メネトリエ病の薬物治療・栄養法
岩崎 有良
1
,
相沢 敏晴
1
1日本大学医学部・第3内科
pp.2076
発行日 1987年9月30日
Published Date 1987/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221251
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メネトリエ病は,1888年Menetrierによって初めて記載された稀な疾患である.胃粘膜ひだは著明に肥厚し,脳回転状を呈し,胃粘膜からの蛋白の漏出およびそれに伴う低蛋白血症,浮腫,脱水などをきたす.原因は不明であるが,多発性内分泌腺腫との関連も示唆されている.蛋白漏出の原因は不明で,びらん,潰瘍,癌などが引き金になっている可能性もあり,また細胞間より漏出するともいわれている.内視鏡的には,巨大ひだと粘液分泌過剰状態が観察されることがある.
治療においては,低蛋白血症の改善を中心とした対症療法に加え,手術療法も考慮される.
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