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特集 胃疾患アトラス 改訂版
各論
Ⅱ. 平坦な病変
平坦な病変を呈する病変の鑑別診断ポイント
Points for the differential diagnosis of gastric flat lesions
杉本 光繁
1
,
河合 隆
1
Mitsushige SUGIMOTO
1
,
Takashi KAWAI
1
1東京医科大学消化器内視鏡学
キーワード:
平坦病変
,
内視鏡診断
,
画像強調内視鏡
Keyword:
平坦病変
,
内視鏡診断
,
画像強調内視鏡
pp.150-154
発行日 2022年10月20日
Published Date 2022/10/20
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000396
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はじめに
胃内の腫瘍性病変や潰瘍性病変は隆起型や陥凹型を呈することが多いものの,平坦病変も内視鏡診療の現場でたびたび経験する病変である。ただし,隆起性病変や陥凹性病変と比較して,内視鏡で病変を認識することが困難な場合もあり,注意深い観察を要する。近年の内視鏡機器の進歩に伴い画像強調内視鏡(image enhancement endoscopy:IEE)による胃癌や前癌病変の検出の有用性が示されており1),病変に対する診断能の向上のためには白色光観察に加えてIEEを積極的に併用することが望ましい。さらに,色素内視鏡や拡大内視鏡も適宜併用することで診断能が格段に向上することが予想される。本稿では平坦な病変を呈する病変の鑑別診断ポイントを示すとともに,内視鏡診療における注意点について概説する。
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