Japanese
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特集 胃疾患アトラス 改訂版
各論
Ⅰ. 隆起を呈する病変
1. 上皮性・非腫瘍性隆起病変
C. 隆起びらん
隆起型びらん
Raised erosion
河合 隆
1
,
香川 泰之
2
,
福澤 誠克
2
Takashi KAWAI
1
,
Yasuyuki KAGAWA
2
,
Masakatsu FUKUZAWA
2
1東京医科大学消化器内視鏡学
2東京医科大学消化器内科
キーワード:
胃びらん
,
たこいぼびらん
,
表面陥凹型胃癌
Keyword:
胃びらん
,
たこいぼびらん
,
表面陥凹型胃癌
pp.64-65
発行日 2022年10月20日
Published Date 2022/10/20
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000354
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疾患の概要
1971年にすでに早期胃癌研究会から報告1)されている。中心に小陥凹がある周堤様のいぼ状の隆起,いわゆるたこいぼびらんである。前庭部に多く出現し,一部胃体部にも存在する。特徴として消失するタイプと存続するタイプがあること,内視鏡学・形態学的にはたこいぼ状,ポリープ状,蛇行状,ソーセージ状などの形態を呈することがあり,ほとんどは多発するが,単発のこともあり,白苔を伴う陥凹を中心部に伴うことが多い。前庭部に多いが,胃体部にも認められる。また,Update Sydney Syetemの胃炎の分類にも記載されている2)。Helicobacter pylori(H.pylori)感染に関しては,Katoら3)の報告においても隆起性びらんの存在とH.pylori感染の関係は低いという結果であった。
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