胃過形成性ポリープ

Hyperplastic polyp

疾患の概要

　過形成性ポリープは，発赤調で表面が乳頭状で腺窩が伸びたように観察され，小びらんを伴うことがある。胃体下部から前庭部に多発することが多く，背景粘膜は萎縮し，ポリープの芽のようなものから有茎性までさまざまな形態をとる。癌化することは稀であるが，過形成性ポリープでは2 cm以上になると一部で癌化する可能性がある^1，2）。病理組織学的には，腺窩上皮の過形成が認められ，粘膜固有層に炎症細胞浸潤を認める。Helicobacter pylori（H.pylori）の除菌で80％の症例は縮小，消褪する。山田分類が用いられ，Ⅰ型は隆起の起始部が緩やかで明瞭な境界を形成しないもの，Ⅱ型は隆起の起始部に明らかな境界を認めるがくびれをきたさないもの，Ⅲ型は隆起の起始部に明らかなくびれを認める亜有茎性，Ⅳ型は隆起の起始部に茎を有する有茎性を呈する。