Japanese
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特集 消化管EUSのすべて
[各論 上部消化管疾患のEUS診療]
胃癌に対するEUS診断―ESDの適応検討を中心に―
EUS for gastric cancer; how to determine the indication for ESD
赤星 和也
1,2
,
大石 善丈
3
,
赤星 和明
1
,
上村 健斗
1
,
田村 慎一
1
Kazuya Akahoshi
1,2
,
Yoshihiro Oishi
3
,
Kazuaki Akahoshi
1
,
Kento Uemura
1
,
Shinichi Tamura
1
1飯塚病院予防医学センター
2飯塚病院内視鏡センター
3飯塚病院病理部
キーワード:
EUS
,
胃癌
,
ESD
Keyword:
EUS
,
胃癌
,
ESD
pp.1484-1490
発行日 2022年9月25日
Published Date 2022/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000315
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要 旨
胃癌診療におけるEUSのおもな役割は治療方針決定に必要な術前病期診断である。報告されている全胃癌の深達度診断の感度は80~81%である。ESDの適応検討である早期胃癌の深達度診断の感度はM癌74~92%,SM癌69~71%と報告されている。早期胃癌の潰瘍瘢痕合併の有無による深達度診断では,潰瘍瘢痕のない病変の感度はM癌77%,SM癌84%,潰瘍瘢痕を有する病変ではM癌70%,SM癌25%と潰瘍瘢痕を有する病変では不良である。進行癌を含む全胃癌における転移リンパ節診断の感度は53~96%と報告されている。早期癌に限ると感度は0~48%,陽性的中率は0~58%と低い。またESD前EUSは病期診断以外にESDの難易度と関連する病変内および近傍に存在する潰瘍瘢痕や血管の状況の評価が可能であり,ESD施行時の難易度予測や穿孔および出血といった偶発症を回避するうえで有用な情報を提供してくれる。
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