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特集 好酸球性消化管疾患のすべて
序説 好酸球性消化管疾患
Introductory remarks
星原 芳雄
1,2
Yoshio Hoshihara
1,2
1虎の門病院消化器内科
2日本医科大学消化器内科
pp.1326-1327
発行日 2022年8月25日
Published Date 2022/8/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000281
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はじめに
好酸球性消化管疾患(eosinophilic gastrointestinal disorders:EGID)はEoE(好酸球性食道炎,eosinophilic esophagitis)とEGE(好酸球性胃腸炎,eosinophilic gastroenteritis)から構成されるが,これらにもoverlapともいえる両者の症状ないし所見を有する患者がみられ,確定診断は決して容易ではない。EoEではきわめて特徴的な内視鏡所見がみられるが,その確定診断には生検が必須条件の一つである1)。そもそも食道には好酸球が少なく,生検で15個/HPF以上の好酸球の浸潤がみられ,これらの内視鏡所見があればEoEと確定できる。しかし,非常によく類似した内視鏡所見を呈し,生検部位や生検数が妥当であると考えられるにもかかわらず,好酸球浸潤を認めない場合は小池ら(1364頁)が記載しているリンパ球性食道炎を疑う必要がある。
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