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特集 肝門部領域胆管ドレナージを極める
[各論]
BAE-ERCPによる肝門部胆管ドレナージ
Hilar biliary drainage with ERCP using balloon assisted endoscope (BAE-ERCP)
島谷 昌明
1
,
光山 俊行
1
,
笠井 健史
1
,
松本 浩尚
1
,
加納 真孝
1
,
弓場 孝郁
1
,
折野 匡洋
1
,
佐々木 浩太郎
1
,
小杉 隆
2
Masaaki Shimatani
1
,
Toshiyuki Mitsuyama
1
,
Takeshi Kasai
1
,
Hironao Matsumoto
1
,
Masataka Kano
1
,
Takafumi Yuba
1
,
Masahiro Orino
1
,
Kotaro Sasaki
1
,
Takashi Kosugi
2
1関西医科大学総合医療センター消化器肝臓内科
2関西医科大学総合医療センター臨床工学センター
キーワード:
バルーン内視鏡
,
肝門部胆管ドレナージ
,
胆管空腸吻合部狭窄
Keyword:
バルーン内視鏡
,
肝門部胆管ドレナージ
,
胆管空腸吻合部狭窄
pp.1117-1125
発行日 2022年6月25日
Published Date 2022/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000236
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はじめに
内視鏡的胆管ドレナージ術は,胆膵疾患の日常診療において欠かせない手技となっている。しかし,術後再建腸管を有する胆管閉塞に対する内視鏡的アプローチは,従来の内視鏡では盲端部への到達が困難であり,今まで経皮経肝胆管ドレナージ術(percutaneous transhepatic biliary drainage:PTBD)や外科的手術が治療法として選択されてきたが,いずれの方法もかなり侵襲的であった。また,内視鏡的治療の需要は高くさまざまな内視鏡的アプローチの試みはなされてきたが,内視鏡的治療が普及するまでには至らなかった。近年,小腸疾患の診断・治療目的に開発されたバルーン内視鏡(balloon assisted endoscopy:BAE)の登場により,術後再建腸管症例における内視鏡的アプローチが可能となり,第一選択の治療法として普及してきた1, 2)。しかし,肝門部胆管閉塞に対する胆管ドレナージは原因疾患が多様で肝門部胆管の解剖も複雑であり,手技的にも困難な場合が多い。
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