《Column》除菌後SM2浸潤異時性胃癌

A case of SM2 (T1b2) metachronous gastric cancer after H. pylori eradication

症例提示

　噴門部に発生した除菌後SM2浸潤異時性胃癌。60歳台男性。50歳台時，前庭部後壁に大きさ5mmの陥凹性病変を認め，粘膜内癌と診断した。胃粘膜の内視鏡的萎縮度（木村・竹本分類）はO-1であった（図1）。ESDを施行し，病理組織診断は0-Ⅱc，5mm，tub1，pT1a（M），pUL0，Ly0，V0，pHM0，pVM0であり，内視鏡的根治度（eCura）Aであった。初回ESD後，年1回のサーベイランス内視鏡検査を施行していた。また，初回ESDの5年後にH. pylori除菌療法に成功した。なお，併存疾患としては，Lynch症候群がある。