特集 膵疾患に対する内視鏡診療のすべて
膵疾患に対する内視鏡治療 急性膵炎後局所合併症に対するEUS下治療
塩見 英之
1
,
中野 遼太
,
太田 匠悟
,
辻前 正弘
,
小林 隆
,
酒井 新
,
増田 充弘
,
児玉 裕三
,
飯島 尋子
1兵庫医科大学 消化器内科学肝・胆・膵内科
キーワード:
ドレナージ
,
金属
,
膵偽囊胞
,
膵炎
,
膵瘻
,
ステント
,
穿刺
,
デブリードマン
,
消化管内視鏡法
,
インターベンショナル超音波診断
,
超音波内視鏡検査
,
ワイヤー
,
Walled-Off Necrosis
Keyword:
Endosonography
,
Drainage
,
Stents
,
Punctures
,
Debridement
,
Ultrasonography, Interventional
,
Endoscopy, Gastrointestinal
,
Pancreatitis
,
Pancreatic Pseudocyst
,
Pancreatic Fistula
,
Metals
pp.1467-1475
発行日 2021年9月25日
Published Date 2021/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2021368623
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
急性膵炎後の局所合併症である膵仮性囊胞(PPC)や被包化膵壊死(WON)に対する治療法として、EUS下経消化管的ドレナージから内視鏡的ネクロセクトミーへと治療効果に応じて侵襲度を上げていく内視鏡的step-up approachが普及しつつある。さらにLAMSの登場によって、従来のプラスチックステントよりも効率的なドレナージが可能となった。しかし最近のランダム化比較試験において、LAMSを長期間留置することによりステント関連の偶発症発生率が高くなることが示されたため、画像による定期的なフォローやWONが改善した場合は留置後3週間以内の抜去が提案されている。今後はさらなる治療成績の向上と、偶発症の低減を目指したストラテジーの立案が期待される。
Copyright© 2021 tokyo-igakusha.co.jp. All rights reserved.