特集 膵疾患に対する内視鏡診療のすべて
膵疾患に対する内視鏡治療 内視鏡的膵管ステント留置術の適応と実際
加藤 博也
1
,
松本 和幸
,
堀口 繁
,
堤 康一郎
,
岡田 裕之
1岡山大学病院 消化器内科
キーワード:
病的狭窄
,
膵管
,
膵臓疾患
,
ステント
,
内視鏡的逆行性胆道膵管造影
,
胆膵管膨大部
,
バルーン拡張法
,
ワイヤー
Keyword:
Ampulla of Vater
,
Stents
,
Constriction, Pathologic
,
Cholangiopancreatography, Endoscopic Retrograde
,
Pancreatic Diseases
,
Pancreatic Ducts
pp.1437-1444
発行日 2021年9月25日
Published Date 2021/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2021368619
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内視鏡的膵管ステント留置術(EPS)の適応となるのはおもに慢性膵炎による狭窄や膵石であるが、急性膵炎や膵癌、膵外傷など、その他の疾患に伴う膵管狭窄に対してもEPSは適応となる。また、膵炎に伴う仮性囊胞や術後の膵液瘻にもEPSはしばしば適応となる。胆管ステントと同様、膵管ステントも近年では多くの種類が流通しており、形状、太さ、長さもさまざまで状況に応じた取捨選択が必要となる。また、EPSを行う際には、まず内視鏡的経鼻膵管ドレナージを行ってからEPSに移行する方法がある。さらに、EPSは良性の狭窄に対して行うことが多い点が、悪性疾患で適応となることが多い胆道狭窄とは異なる。そのため、ステント交換・抜去のタイミングなどドレナージのあとのマネジメントも重要である。
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