特集 膵疾患に対する内視鏡診療のすべて
膵疾患に対する内視鏡診断 EUSによる膵充実性腫瘍の診断
朝井 靖二
1
,
祖父尼 淳
,
土屋 貴愛
,
石井 健太郎
,
田中 麗奈
,
殿塚 亮祐
,
向井 俊太郎
,
永井 一正
,
山本 健治郎
,
松波 幸寿
,
糸井 隆夫
1東京医科大学 臨床医学系消化器内科学分野
キーワード:
鑑別診断
,
膵臓腫瘍
,
腺様囊胞癌
,
腺扁平上皮癌
,
超音波内視鏡検査
,
ハーモニックイメージング
,
未分化癌
,
組織弾性イメージング
,
Perflubutane
,
Solid-Pseudopapillary Tumor
,
固形腫瘍
,
超音波造影検査
Keyword:
Endosonography
,
Carcinoma
,
Diagnosis, Differential
,
Carcinoma, Adenoid Cystic
,
Carcinoma, Adenosquamous
,
Pancreatic Neoplasms
,
Elasticity Imaging Techniques
,
Perfluorobutane
pp.1387-1392
発行日 2021年9月25日
Published Date 2021/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2021368611
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臨床の場で遭遇する膵充実性腫瘍としては通常型膵癌、神経内分泌腫瘍、充実性偽乳頭状腫瘍、腺房細胞癌、特殊型膵癌(膵腺扁平上皮癌、退形成膵癌など)が代表的なものとしてあげられる。これらの病変に対して、体外式US、造影CT、MRIなどさまざまなモダリティを用いて診断に迫っていくが、そのなかでも空間分解能・時間分解能に優れ、目的とする病変に近づいて観察が可能となるEUSは特に優れたモダリティーの一つと考える。近年、EUSスコープや超音波診断機器の開発・進歩によって、造影ハーモニックEUS(CH-EUS)・EUSエラストグラフィーなどの新たな機能が搭載されている。さらなる診断能の向上のためには、各病変に対するそれら新機能を含めた特徴を十分に理解する必要がある。本稿では特に膵充実性腫瘍に対するEUSおよびCH-EUSについて、その画像的特徴をまとめている。さらに近年、EUSに人工知能(AI)を用いた研究報告も増えてきており、今後も進化し続けていくEUS診断に期待したい。
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