消化器内視鏡診療における適切な鎮静法-新ガイドラインの正しい理解・運用のために
拮抗薬の使用法と問題点
引地 拓人
1
,
小原 勝敏
,
高木 忠之
,
鈴木 玲
,
渡辺 晃
,
中村 純
1福島県立医科大学附属病院 内視鏡診療部
キーワード:
Benzodiazepines
,
Flumazenil
,
Naloxone
,
高血圧
,
催眠剤と鎮静剤
,
オピオイド系鎮痛剤
,
消化器系内視鏡法
,
頻拍
,
チーム医療
,
呼吸抑制
Keyword:
Benzodiazepines
,
Analgesics, Opioid
,
Flumazenil
,
Hypertension
,
Hypnotics and Sedatives
,
Patient Care Team
,
Naloxone
,
Tachycardia
,
Endoscopy, Digestive System
pp.571-575
発行日 2015年4月20日
Published Date 2015/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015211347
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苦痛の少ない内視鏡診療を行うために鎮静薬は有用であるが,呼吸抑制のリスクがある.したがって,鎮静下の内視鏡診療は,拮抗薬を常備し,モニター監視下に行うべきである.また,拮抗薬の正しい使用法を理解しておかなければならない.ベンゾジアゼピン系薬物の拮抗薬であるフルマゼニルは,血中半減期が短いため,再鎮静の可能性がある.てんかん患者でも注意が必要である.使用機会は限られるが,オピオイドに対する拮抗薬として塩酸ナロキソンが用いられる.鎮静によるアクシデントに備えて,内視鏡診療に関わるスタッフでシミュレーションを行うことも重要である.
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