特集 「小児の鎮痛・鎮静」を実践するためのTIPS
総論 小児で使用する鎮静薬の種類と特徴
石川 洋一
1
1国立成育医療研究センター臨床研究センター
キーワード:
Chloral Hydrate
,
Diazepam
,
Midazolam
,
Propofol
,
催眠剤と鎮静剤
,
経口投与
,
直腸内投与
,
小児保健医療サービス
,
Dexmedetomidine
,
Triclofos
,
静脈内投与
Keyword:
Diazepam
,
Propofol
,
Midazolam
,
Hypnotics and Sedatives
,
Administration, Oral
,
Administration, Rectal
,
Child Health Services
,
Chloral Hydrate
,
Administration, Intravenous
,
Dexmedetomidine
,
Triclofos
pp.877-881
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2020346802
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<Key Points>(1)小児期においては検査や創傷の処置を実施するときに理解や協力を得ることは困難であり、ほとんど侵襲のないCT検査やMRI検査にも鎮静薬を用いる場合が多い。(2)鎮静薬と麻酔薬は用途上名称を変えてはいるが人体に与える効果・副作用で一線を引けるような分類をしているわけではなく、安全への配慮は同等に近いものが求められる。(3)トリクロホスナトリウムシロップなど一見安全そうな鎮静薬を使用する場合も呼吸系にかかる有害事象などへの配慮は大切で、処置中の呼吸抑制などの観察を継続的に行う配慮が必要である。(4)プロポフォール注は、長時間あるいは大量投与した場合は横紋筋融解症などのPRIS(propofol infusion syndrome)を発症しやすい。単回投与では安全で使用しやすい医薬品だが、小児において適応は再確認しながら慎重に使用する必要がある。
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