特集 胃癌診療のパラダイムシフト
治療面のパラダイムシフト 高齢社会における胃癌手術の方向性
阿部 展次
1
,
鶴見 賢直
,
小島 洋平
,
橋本 佳和
,
大木 亜津子
,
竹内 弘久
,
阪本 良弘
,
須並 英二
1杏林大学 医学部消化器・一般外科学
キーワード:
胃鏡法
,
胃腫瘍
,
胃切除
,
加齢
,
術前評価
,
腹腔鏡法
,
噴門
,
幽門
,
リスク評価
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
,
細胞減量手術
,
ロボット手術
Keyword:
Cardia
,
Stomach Neoplasms
,
Endoscopic Mucosal Resection
,
Gastrectomy
,
Gastroscopy
,
Aging
,
Risk Assessment
,
Laparoscopy
,
Pylorus
,
Robotic Surgical Procedures
,
Cytoreduction Surgical Procedures
pp.1165-1175
発行日 2021年7月25日
Published Date 2021/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2021295051
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胃癌患者高齢化に伴う胃外科領域のトピックスについて概説する。高齢者では、ガイドライン上の標準手術は時として過侵襲となり、術後急性期の合併症増加や健康寿命・余命の短縮をもたらす可能性があり、腹腔鏡やロボット支援などの低侵襲手術だけでなく縮小手術をより強く意識する必要がある。そのような意味では、胃全摘を回避しうる腹腔鏡下/ロボット支援下噴門側胃切除術は縮小手術として有望であり、施行数も増加している。また、新しい外科的局所切除術が盛んに試みられるようになり、従来の標準術式によって胃を失うことと引き替えに根治を目指す時代から、患者の中・長期的なQOL改善を目標とした切除縮小化を強く意識する時代へとシフトしつつある。
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