特集 十二指腸はこう診る
内視鏡分類(長谷部分類)にもとづく十二指腸病変の内視鏡診断 その他の病変(非乳頭部)
大野 亜希子
1
,
加藤 敦士
,
宮本 尚彦
,
八谷 隆仁
,
羽田 裕
,
楠原 光謹
,
神保 陽子
,
阿部 展次
,
久松 理一
1杏林大学 医学部消化器内科学
キーワード:
胃腫瘍
,
十二指腸鏡法
,
十二指腸疾患
,
消化器系奇形
,
鑑別診断
,
幽門
,
嵌頓
,
十二指腸憩室
,
消化管重複症
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Digestive System Abnormalities
,
Duodenal Diseases
,
Stomach Neoplasms
,
Pylorus
,
Duodenoscopy
pp.1036-1044
発行日 2020年7月25日
Published Date 2020/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020388242
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日常の上部消化管内視鏡検査で、十二指腸非乳頭部病変を的確に検索できている内視鏡医は多くないであろう。疾患の頻度が低い十二指腸においては、腫瘍性病変の有無を評価することが最も重要であるが、非腫瘍性病変でも時としてなんらかの症状を引き起こすことがあり、知っておかなければならない病変も存在する。頻度が非常に低く遭遇する機会が少ないために、知らなければ診断できないものが多いのである。本稿では、十二指腸重複症など先天性疾患にもかかわらず無症状で経過し成人で診断される疾患から、腫瘍球部嵌頓など後天性に発生する疾患まで、比較的稀な疾患を集約した。いずれも内視鏡所見が特徴的であるものが多いが、なかには粘膜下腫瘍との鑑別を要する疾患も含まれる。日々の内視鏡検査において、鑑別疾患の一つとして知っておくべきものについて概説する。
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