特集 臨床医に必要な対策型胃内視鏡検診の知識
『対策型検診のための胃内視鏡検診マニュアル』を検証する
井上 和彦
1
1淳風会健康管理センター
キーワード:
胃鏡法
,
胃腫瘍
,
胃粘膜
,
集団検診
,
生検
,
マニュアル
Keyword:
Biopsy
,
Manuals as Topic
,
Stomach Neoplasms
,
Mass Screening
,
Gastric Mucosa
,
Gastroscopy
pp.1756-1764
発行日 2019年12月25日
Published Date 2019/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020105034
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胃がん内視鏡検診の実践においては、対策型検診の原則、検診と診療の違いなどを理解する必要があり、そのためにマニュアルは非常に有用である。また、マニュアルを参考として検診システムを構築し、運用すべきである。ただし地域により事情が異なるため、ダブルチェックなどにおける自主性も尊重すべきであろう。また対象の設定にあたっては年齢だけではなく、胃がん発生の必要条件と位置づけられるHelicobacter pylori感染を考慮すべきである。また、最近の内視鏡機器の進歩は著しく、画像強調内視鏡も採用すべきであろう。さらに十分な安全対策は必要であるが、受診者の受容性・満足度を上げるため、希望者には鎮静薬の使用についても考慮すべきと思われる。
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