『早期大腸癌』からの20年、『INTESTINE』からの今後20年
[腫瘍分野]拡大を中心とした内視鏡診断学の20年の歴史と将来像 色素拡大 pit pattern診断学からendocytoscopyへ
森 悠一
1
,
工藤 進英
,
若村 邦彦
,
三澤 将史
,
工藤 豊樹
,
林 武雅
,
宮地 英行
,
片桐 敦
,
石田 文生
1昭和大学横浜市北部病院 消化器センター
キーワード:
Methylrosanilinium Chloride
,
Indigo Carmine
,
Methylene Blue
,
大腸内視鏡法
,
コンピュータ診断
,
大腸腫瘍
,
近代医学史
,
狭帯域光観察
,
色素内視鏡法
Keyword:
Colonoscopy
,
Diagnosis, Computer-Assisted
,
Indigo Carmine
,
Gentian Violet
,
Methylene Blue
,
Colorectal Neoplasms
,
History, Modern 1601-
,
Narrow Band Imaging
pp.35-41
発行日 2016年1月20日
Published Date 2016/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2016150289
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色素拡大内視鏡診断(pit pattern分類)は,腸の上皮腺管開口部(pit)の形態と配列に着目することで客観的診断を可能とし,主観的要素の強い通常内視鏡所見を補完するポテンシャルがあると考えられている.この二十余年間の活発な研究を経て,pit pattern分類は高精度での病理診断予測を可能とすることが明らかにされ,大腸腫瘍診断におけるゴールデンスタンダードとなっている.一方で,次世代の拡大内視鏡であるendocytoscopyは450倍の超拡大機能を搭載し,構造異型に加えて細胞異型(=核の異型)の評価を可能とした.理論上,endocytoscopyは真の"optical biopsy"を実現できる可能性があり,実臨床における本格的な評価が待たれる.
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