症例
過剰血流のシャント修復術・低侵襲手術への模索 クランプ不要・エコーガイド下の吻合部縫縮術
田代 秀夫
1
1セントマーガレット病院 血管外科
キーワード:
鉗子
,
動静脈吻合術
,
血液透析
,
血管外科
,
術後合併症
,
腎不全-慢性
,
最小侵襲手術
,
インターベンショナル超音波診断
,
ブラッドアクセス
Keyword:
Minimally Invasive Surgical Procedures
,
Arteriovenous Shunt, Surgical
,
Vascular Surgical Procedures
,
Renal Dialysis
,
Kidney Failure, Chronic
,
Ultrasonography, Interventional
,
Postoperative Complications
pp.363-366
発行日 2019年3月25日
Published Date 2019/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00714.2019197058
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血液透析患者の過剰血流に対して、血管の露出は最小限とするクランプ不要のエコーガイド下吻合部縫縮術を試みたので報告した。吻合部の末梢側より逆U字型に皮膚切開を置き、シャントの動静脈の吻合ラインが触知できるところまで皮膚組織を剥離するが、吻合部は外膜まで露出せず、皮下組織を残し気味にする。超音波機器は長さ40mm弱の小型のリニアプローブに滅菌カバーを着けて、動脈の短軸方向に沿って吻合部の皮膚の直上から走査し吻合部の短軸像を描出する。吻合部の末梢側より、吻合部動脈壁に縫合針をエコーガイド下に超音波断層面に描出されるように刺入し、そのまま対側の動脈壁を貫いて縫合針を引き抜き反転させる。次に、吻合部の中枢側に2mmほど水平方向に超音波プローブをずらし、同様に超音波断層面に沿って縫合針を対側の動脈壁より刺入、手前の動脈壁を貫いて縫合針を引き抜く。本法を施行した症例は術後心不全徴候なく経過している。
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