高齢腎不全患者のバスキュラーアクセスを科学する
高齢患者血液透析に対する望ましい血流量と透析量
三瀬 直文
1
1三井記念病院 腎臓内科
キーワード:
動静脈吻合術
,
血液循環
,
血液透析
,
腎不全-慢性
,
動脈硬化症
,
虚弱高齢者
,
ブラッドアクセス
Keyword:
Arteriosclerosis
,
Arteriovenous Shunt, Surgical
,
Blood Circulation
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Frail Elderly
pp.938-944
発行日 2016年6月20日
Published Date 2016/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2016273599
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<Point>内シャントや人工血管使用皮下動静脈瘻は、動静脈短絡血流を生じ、血流が過大だと心不全やスチール症候群の原因となりうる。高齢者は心血管病の合併が多く、動脈硬化が進行しているため、とくに過大血流による合併症に注意が必要である。バスキュラーアクセス作製前に、心不全やスチール症候群の発症を予見できる有用な指標は確立していない。至適透析の指標となるKt/Vは、筋肉量が少なく、栄養状態が不良な高齢者では過大評価される可能性がある。
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