症例
Ductal shock後に動脈管再開通が得られた大動脈縮窄複合の病理学的検討
荒井 裕香
1
,
日根 幸太郎
,
荒井 美輝
,
森谷 菜央
,
緒方 公平
,
豊田 理奈
,
玉置 一智
,
水書 教雄
,
荒井 博子
,
川瀬 泰浩
,
江嶋 梢
,
澁谷 和俊
,
与田 仁志
1東邦大学医療センター大森病院 新生児科
キーワード:
ショック
,
心エコー図
,
心室中隔欠損
,
心房中隔欠損
,
大動脈縮窄症
,
大動脈弁下狭窄症
,
致死的転帰
,
Alprostadil Alfadex
,
動脈管子宮内閉鎖
Keyword:
Aortic Coarctation
,
Heart Septal Defects, Ventricular
,
Heart Septal Defects, Atrial
,
Shock
,
Aortic Stenosis, Subvalvular
,
Fatal Outcome
,
Echocardiography
,
Prostaglandin E1-alpha-cyclodextrin
pp.1785-1789
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2022051619
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日齢3、男児。チアノーゼを主訴に、心疾患の疑いで当院へ搬送された。所見では大動脈弁下狭窄、心室中隔欠損、心房中隔欠損を伴う大動脈縮窄複合がみられ、動脈管閉塞によるductal shock、心肺停止、DICと診断された。治療として胸骨圧迫とアドレナリン投与により自己心拍の再開ほか、PGE1-CD製剤の静注にて動脈管の再開通が行なわれたが、最終的に多臓器不全に陥り、入院3日目に死亡となった。病理解剖の結果、死亡原因としてはductal shockに伴う高度な循環不全と重症感染症の関与が示唆された。また、PGE1製剤で再開通した動脈管の病理組織は自然閉鎖が得られる動脈管組織と同様の所見を示していた。
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