炎症性腸疾患の検査･診断 病理検査

＜Key Points＞(1)IBDの病理所見はUCとCDにおける組織像の特徴をふまえて記載することが基本となる。(2)小児のIBD、とくにVEO-IBDではUCとCDを明確に鑑別し難い症例があり、そのような場合の病理診断表記として中間型大腸炎が用いられる。(3)血管内皮への炎症細胞浸潤やアポトーシス像はBD、AIE、GVHDやTAMなど、UC、CD以外の病態において重要な病理組織学的所見である。(4)Giemsa染色は好酸球性消化管疾患の病理診断に有用である。