診断に迷うIBDの非典型例
IBDの典型像、非典型像と鑑別診断 病理所見
池田 圭祐
1
,
岩下 明徳
,
田邉 寛
,
太田 敦子
1福岡大学医学部附属筑紫病院 病理部
キーワード:
Behcet症候群
,
Crohn病
,
炎症性腸疾患
,
鑑別診断
,
大腸炎-潰瘍性
,
結核-胃腸系
,
非ステロイド系抗炎症剤
,
小腸疾患
,
小腸潰瘍
,
単純性潰瘍
,
類上皮肉芽腫
Keyword:
Anti-Inflammatory Agents, Non-Steroidal
,
Behcet Syndrome
,
Crohn Disease
,
Diagnosis, Differential
,
Colitis, Ulcerative
,
Inflammatory Bowel Diseases
,
Tuberculosis, Gastrointestinal
pp.523-532
発行日 2016年11月20日
Published Date 2016/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2017081477
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炎症性腸疾患(IBD)の典型像・非典型像についてクローン病(CD)と潰瘍性大腸炎(UC)の病理診断を中心に解説し,鑑別の要点について述べるとともに,両疾患と鑑別が必要な代表的疾患について概説した.CDとUCの鑑別の要点は類上皮細胞肉芽腫の有無,炎症が巣状かびまん性か,活動期に正常ないしほぼ正常粘膜および非萎縮性正常陰窩が証明できるか否かの3点に要約される.非典型例のIBDで診断に苦慮する際には,典型例の所見と比較するとともに,症状経過や治療経歴などの時間的要因を含む臨床情報を十分加味したうえで慎重な診断を行うことが重要である.
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