特集 遺伝情報と遺伝カウンセリング
小児科領域別ポイント 先天代謝異常症
小林 博司
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1東京慈恵会医科大学総合医科学研究センター遺伝子 治療研究部・小児科学講座
キーワード:
代謝異常-先天性
,
染色体疾患
Keyword:
Chromosome Disorders
,
Metabolism, Inborn Errors
pp.1075-1080
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2020362524
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<Key Points>(1)先天代謝異常症の大部分はAR形式をとり、その場合再発率25%、同胞重症度は基本的に一定とされる。(2)XL形式をとる重要疾患もあり、疾患によっては女性ヘテロ接合体は無症状とは限らず、その発症頻度や重症度が疾患によって異なることに注意する。(3)ライソゾーム病などでは治療法の進歩が速く、疾患の予後も大幅に変化しているので出生前診断の適応判断や遺伝カウンセリング時に注意が必要である。(4)ミトコンドリア病では単一遺伝子疾患もあるが、疾患によっては1つの症候群で複数の遺伝子が原因となり遺伝形式もその遺伝子の局在に従う。
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