特集 こんなときどうする?他科とのコミュニケーションガイド
(第1章)新生児科・小児科・新生児外科 先天代謝異常スクリーニング
杉山 洋平
1
,
村山 圭
1千葉県こども病院 代謝科
キーワード:
新生児スクリーニング
,
代謝異常-先天性
,
タンデム質量分析
Keyword:
Neonatal Screening
,
Metabolism, Inborn Errors
,
Tandem Mass Spectrometry
pp.83-90
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022140435
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
<産婦人科医におさえてほしいポイント>NBSの対象疾患は現在20疾患あり18疾患は先天代謝異常症である。日齢4~6の適切なタイミングでNBS検査を行い提出する事が非常に重要である。NBSの結果には、「正常」以外には「再検査」と「要精検/要精査」がある。初回の結果で「要精検/要精査」の際は、検査値が異常値で何らかの疾患の可能性が高く迅速な対応を要するため、速やかに家族と専門小児科施設へ連絡し受診を促す必要がある。一方で、診断前に発症してしまう場合もある。また未診断の先天代謝異常症である母が原因で、スクリーニング陽性になることもある。近年診断および治療技術の発展に伴い、新生児スクリーニング対象疾患はますます増加する傾向にある。ライソゾーム病、脊髄筋萎縮症、重症複合免疫不全症などを対象に各地で有料化スクリーニングが展開されており、公費化に向けた日本版RUSP(新生児スクリーニング推奨パネル)の制定も試みられている。
Copyright© 2022 SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.