特集 小児科医に必要な免疫の知識
疾患における免疫系の関与 自己免疫疾患 免疫性血球減少症 好中球減少症、溶血性貧血、血小板減少症
浅野 孝基
1
1広島市立舟入市民病院 小児科
キーワード:
貧血-溶血性-自己免疫性
,
紫斑病-特発性血小板減少性
,
好中球減少症-自己免疫性
Keyword:
Anemia, Hemolytic, Autoimmune
,
Purpura, Thrombocytopenic, Idiopathic
pp.1161-1165
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2019336743
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<Key Points>(1)免疫性好中球減少症の多くは、好中球抗原に対する自己または同種抗体により末梢での好中球破壊亢進が生じることで好中球減少をきたす。(2)免疫性好中球減少症のほとんどの症例は自然軽快し、重症感染症の合併頻度は低いが、まれに深部感染症を合併するため注意は必要である。(3)免疫性溶血性貧血は、赤血球表面抗原に対する抗体による抗原抗体反応の結果として、赤血球が障害を受け(溶血)、貧血をきたす疾患である。(4)免疫性血小板減少症は、血小板膜蛋白に対する自己抗体の結合によりひき起こされる。血小板に限定された血球減少を示す小児の代表的な出血性疾患である。
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