特集 新生児外科疾患の精神・身体発育
直腸肛門奇形
下島 直樹
1
,
東 紗弥
,
原田 篤
,
石塚 悦昭
,
加藤 源俊
,
富田 紘史
,
下高原 昭廣
,
廣部 誠一
1東京都立小児総合医療センター 外科
キーワード:
Down症候群
,
発達障害
,
身長
,
体重
,
年齢分布
,
BMI
,
直腸肛門奇形
Keyword:
Developmental Disabilities
,
Body Height
,
Body Weight
,
Anorectal Malformations
,
Age Distribution
,
Body Mass Index
,
Down Syndrome
pp.61-66
発行日 2019年1月25日
Published Date 2019/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00645.2019141553
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鎖肛症に対し根治術を受け、12歳に達した98例を対象に、診療録より分類、病型、術後排便機能、合併奇形、神経・精神疾患の合併、身体発育、性機能、社会生活の問題点を調査した。その結果、分類は高位21例、中間位20例、低位45例、不明12例で、病型は肛門皮膚瘻、直腸尿道瘻、肛門腟前庭瘻の順に多かった。合併奇形を39例(40%)に認め、多様かつ同一症例内で多発することもあった。内訳は泌尿器奇形が最多で、21-trisomy、先天性心疾患が次いだ。神経・精神疾患の合併を20例(20%)に認め、内訳は自閉症2例を含む発達障害が最多で、脳性麻痺、てんかん、もやもや病が次いだ。身長、体重は同年齢の平均より低い症例が半数以上を占めた。性機能の情報を得られたのは11例で、男性で勃起・射精を認める者、女性で月経異常を認めない者を計9例に認めた。術後の排便機能不良が原因で社会生活に問題を抱える症例が存在していた。
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