特集 周産期相談310 お母さんへの回答マニュアル 第3版
新生児・乳児編 胸部、腹部など 生後1ヵ月頃 生まれたときにはなかったのですが、最近になっておなかに赤いあざができましたが?
馬場 直子
1
1神奈川県立こども医療センター 皮膚科
キーワード:
Propranolol
,
血管腫
,
レーザー療法
Keyword:
Hemangioma
,
Propranolol
,
Laser Therapy
pp.438-440
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00621.2020088412
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<回答のポイント>1)出生時にはみられず、生後しばらくしてから出現する赤いあざは乳児血管腫が最も考えられる。2)乳児血管腫は生後数日~1ヵ月くらいで赤い斑が現れ、扁平隆起する局面型、ドーム状に隆起する腫瘤型、表面は正常皮膚で皮下に腫瘤を形成する皮下型の3型に分けられ、これらの混合型もある。病型により合併症や予後が異なる。3)乳児血管腫は生後6ヵ月~1歳頃までは増殖期、1歳を過ぎると退縮期となり、7歳頃までに局面型であればほぼ消失するが、腫瘤型や皮下型では瘢痕、皮膚のたるみ、皺、血管拡張などを残す。4)乳児血管腫の治療は、部位、大きさ、病型、時期、合併症の有無により、経過観察、プロプラノロール内服、レーザー治療の中から選択する。
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