特集 周産期相談310 お母さんへの回答マニュアル 第3版
新生児・乳児編 頭部、顔面、頸部 新生児期 ほっぺにある濃い赤いあざは消えますか?
馬場 直子
1
1神奈川県立こども医療センター 皮膚科
キーワード:
血管腫
,
皮膚疾患-顔面
,
ポートワイン母斑
Keyword:
Port-Wine Stain
,
Facial Dermatoses
,
Hemangioma
pp.346-348
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00621.2020088370
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<回答のポイント>1)生来ある頬の濃い赤あざは、毛細血管奇形(ポートワイン母斑、単純性血管腫)と考えられる。2)毛細血管奇形は、自然消退は期待できず生涯残り、面積が広く色調が濃いものは次第に肥大し、思春期頃には色調が濃くなり暗赤~紫色調を帯び、成人期以降はポリープ状に隆起してくる可能性がある。3)顔の赤あざは人目につくため、整容的な問題と思春期以降の変化の防止のために、乳児期早期からのVビームレーザー治療が勧められる。4)三叉神経第1、2枝領域に毛細血管奇形がある場合、Sturge-Weber症候群の可能性があり、緑内障やてんかん、脳出血などの合併の恐れがあるため、眼科受診や頭部MRI検査などが必要である。
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